砂肝産業、Mr.Tです。
僕はさかのぼること6年前の2013年。
まだゲストハウスという宿泊スタイルが一般にほとんど浸透していない時に、長野のスキー場の近くの高原でゲストハウス運営を始めました。
当時はゲストハウスって何?って人が大半でしたが、ここ数年で一気に知名度を上げて来てるこの言葉。
皆さんはご存知ですか?
ゲストハウスとは
ゲストハウスとはつまり、安宿のことです。
館内は個室であったり相部屋であったりキッチンが使えたり、ただの民家のようなところもありますが、とにかく安く止まれてそこがゲストハウスと銘打っていれば、そこはもう疑いようなくゲストハウスです。
ゲストハウスは日本では独自の変化を遂げています。
サービス業のスタッフが弱い立場に置かれている日本(僕が今まで訪れた日本以外の国々はどこも売り手が強い、もしくは対等)に合わせた仕様になってます。
ゲストハウスは元々タイやベトナムなど、東南アジアで一般的だった呼び名です。
これが欧米ではホステル、オーストラリアではバックパッカーズとか、スペイン語圏ではオスタルとかカーサとかって呼び名は様々あるのですが。
とにかく色んな宿があって、その宿での過ごし方でも旅の思い出が随分変わってくるというのも事実です。
なのでゲストハウスというのはただの『安宿』だというのが元々の意味合いです。
ちなみに日本でゲストハウスと今聞くと

”お洒落で意識高そうな男子と自然派気取ったゆるそうな女子のたまり場”でしょ??
みたいなイメージが少しありませんか?
これは完全な僕個人の偏見で、事実と異なる場合も多々ありますし自分がやっていたところは一切そんな雰囲気ではなかったのですが・・・。
正直に言うと僕が日本のゲストハウスしか知らなかったら、そう思っていると思います。
個人的には 日本では『Minsyuku』とか『Ryokan』とか、そんな独自の名前で海外に周知させたら良かった気がしているのですよね。
僕が開業した2013年はゲストハウスという言葉そのものが知られていなかったのですが、LCCの発達で若者が海外に行きやすくなったことで今後流行ってくるだろうとある程度は予想していたんです。
でもその想像以上にゲストハウスは増え続け、イメージを変えて日本に浸透しましたね。
日本にあるゲストハウスの数
ゲストハウスは今、日本全国に何件あるかご存知ですか?
・・・僕は知りません!
ですが、こちらのサイトによると、おおよそ1200件らしいです。参考:ゲストハウスって今全国にどのくらい?

僕のゲストハウスのイメージはというと、殺伐としてる東南アジアの小汚い安宿、もしくは旅行者が昼間からダラダラしてる場所というイメージの、お洒落とかそういったことでなくもっと人間臭いところです。
その雰囲気がバシッと自分自身にはまる宿を見つけた時に感じる居心地の良さとか快感のようなものが、また旅に駆り立てる原動力となったりするので、僕はそういった宿を目指して運営をしてました。
ゲストハウスの運営って料理を出すわけでもなく堅苦しい接客をするところでもないので、はっきり言って箱さえ用意して愛想だけ悪くなければ誰でも出来るんです。
誰でも出来るゲストハウス運営
そんな簡単な仕事ですから良い場所は当然価格競争になりますし、設備のハードルも上がっていきますよね。
ということで、閉店するゲストハウスも後をたたないと聞きます。
収支が割りに合わなくてやめるのか、ただやめたいからやめるのか、いろんな理由あると思います。
いっそ買ったら?
僕はこの、誰でも出来るし若い人が興味を持っているというところに目をつけ、開業2年後の2015年に近くの中古の民宿を実質550万で購入し、直して、営業を軌道に乗せました。
売上から運営に係る経費をひいた粗利は、1年目から約800万円と田舎のゲストハウスとしてはまずまずの結果を出しました。
今はその宿を人に貸して家賃をもらっています。
別に貸さなくても良かったのですが、生活や事業の場としてのその場所に不便を感じていたことで購入の前から、5年以内に起こす次のアクションまでを考えて購入を決めました。
具体的には下の3つの選択肢です。
・人に貸すか
・責任者を雇うか
・自分で根を張って運営を続けたいほど旨味が出てくるのか
この3択から選ぶことを考えていたのですが、ゲストハウスをやりたい人って割と色んなことをしたい人が多い気がしているので、あとで鞍替えする可能性があるのなら、やはり賃貸よりは購入できるならしてしまう方が、後々良いのかなと思います。。
僕は購入当時、数年後はより飛躍できる事業に集中したい。
その前に誰でも出来るスタイルを確立して不労収入を得ておきたい。
そう思って人に貸すことにしました。
まさか当時はブログを本業にするとは思ってもいませんでしたけどね。
物件を購入して運営を再開したことのメリットは正にココで、賃貸で運営する場合、支払う家賃はただの経費になってしまい辞めたら収入はゼロになりますが、
購入して毎月返済していくならそれは資産が増えてくことになります。
さらに自分が辞めても借り手がつけば収入になるんですよね。
そう考えると、下手に地方都市の街中などで賃貸の宿をもつよりは『楽してそこそこ稼げた』ので、良かったのかなという結果です。
宿泊施設は高額投資のわりに最初の実入りは小さい
それはそうと僕は宿泊業が好きで、今後もまた宿をやることは考えてはいるのですが、大金を借金しなければいけないことを考えると
現金が貯まるか破格の金額で購入出来る、とかでないとゲストハウスの運営はやらないと思います。
やるのであればしっかりサービスしてそれなりの料金をもらうゲストハウスとは呼ばない宿にしたいです。
宿泊業、とくにゲストハウスは一泊料金が安いのに最大宿泊人数も低く、箱が大きければいいのですが、小さいと忙しいだけで実入りは少ないと思います。
宿泊施設は投資した額を回収するまでの実入りは、天井が決まっている分、想定的に小さいです。
初期費用はどこでやるにしても1000万程度はかかるだろうし、同じ1000万かけるなら田舎で潰れた民宿を買って運営するのがいいかなって印象です。
利益を計算して、それでいいのか考えよう
ゲストハウス運営は収入がシンプルなので、比較的予想しやすい業種だと思います。
まずは目星をつけた施設でどの程度実入りがあるのか、計算してみましょう!
しっかりと利益を出していくってのは一番大事です。
利益を出すという気持ちがないと売上上がらないですし、利益度外視で運営するのは社会にもお客さんにも、ひいては他の施設にとっても迷惑なものだと僕は思ってます。
何業でもそうだと思いますが、売上と利益を第一に考えていない人は大抵うまくいかないですね。
地方がお勧め
予算が1000万程度だと場所によっては中古民宿などを購入することが可能なので、今からゲストハウスをやりたい人は、買ってしまって、運営に本気を出してみるというのはどうでしょう。
地方を選ぶポイントは、ライバルが少ないことや集客が見込めるところなどですが、
元民宿なら営業許可の取得も比較的容易ですしキッチンが業務用でしっかりしてたり部屋数が多かったり、色々メリットもあると感じます。
1000万円程度なら地方の信用金庫行って、事業計画書を出して、あとは説明さえ出来れば、融資も下りるのではないでしょうか。
ちなみにこれは独身の場合ですよ。
家族がいると住む場所とかもある程度選ばせてあげるべきですし、縁もゆかりもない田舎を連れまわすのも酷ですよね。
総じて僕はゲストハウスをやるつもりは当分ないのですが、趣味でやるなら凄く楽しめる仕事かなと思います。
海外を旅しているときに出会うような、自分の気持ちを自然体でいさせてくれる。
そんな宿を日本でも実現できたら良いですよね!
以上、だらだらと個人的な意見を連ねてみました。
物件探しなら
最後に僕が中古民宿を探すときによく見るサイトを掲載しておきます。
このあたりを見てみてください。
あとはグーグルでキーワード”〇×県 売りホテル”とかで検索したら色んなサイトが出てきます。
設備産業なので、出口や最終的な到着希望地点のことを特に考えてプランニングすることをお勧めします。
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